人体の、神秘

先週、人生初の大腸内視鏡検査を受けてきました。結果はシロでした。すげえほっとした。
以下、経緯みたいなものを。
これからカレーを食べる方はやめたほうがいいかもしれません。そして、無駄に長いです。
自分の腸っておかしいのか?と思ったのは健康診断で潜血が出たとかじゃなくて、細いうんこばっかりな毎日が数ヶ月続いていたこと。しかも軟便。見ると色もおかしいような…でもなあ、と医者に行くことすらためらっていたのですが。
検査を受けようと考えたきっかけは、Mさんの奥様のブログを読んだこと。奥様は健康診断の結果を見て、すぐに受診・検査予約というすばやい行動で、そのスピード溢れる展開を見ているうちに「受けなくちゃ!」と思うに至ったのでした。年休とって近所の消化器系の病院へ行ったのが7月末。最初、消化器・肛門専門のクリニックへ受付開始時間(9時半)とともに行ったら「消化器は午後からの受付になります。当日予約で5時になります」と。そりゃねえよと思いつつ、一応予約。一端家に鬱々としながら帰る。帰りがけに、クリーニングに出してた服を引き取りに行こうと思う。そうだ、クリーニング店のおばちゃんなら地域情報にも詳しいんじゃないかしら?消化器系の評判のいい病院を知ってるかもしれないから聞いてみよう。で、洋服を受け取ってから聞いてみたのでした。
うーん、とちょっと考えていらっしゃいましたが、あそこならいいかもしれない、と病院を教えてもらう。「うちの娘が最近検査受けたところで、いい感じだった」とのことで、それなら安心かもな、と決めて帰宅。家に着いてから病院に電話。「お昼も受付してまーす」とのことなので、早速出かける。
で、受診して、症状を伝えての「便が細いってのは、気になるなー」との医者の言葉にびびる。とりあえず覗いてみましょう*1で、内視鏡検査を受けることにしたんだけど、それからが長かった。検査には予約が必要で、空いている日にちがほぼ一ヶ月後。やると決めたし、もし何か見つかったら切除してくだせえ、ってことにして検査入院で一ヶ月後の予約を取る。入院になると色々事前の検査が必要になるからと、その日のうちにレントゲン・心電図・血液検査を受ける。事前検査とか「入院」という単語にナイーブになって帰宅。色々書類を渡され、同意書とか入院申込書とか見てたらさらにブルー。
それからは、腸の為に乳酸菌摂って、トイレでため息をつく日々が一ヶ月続いたんでした。
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検査は8月28日。前日の27日は検査食(低残渣・低脂肪。3食+間食でカロリーは1102kcal)を渡されていたので、それで一日過ごす。
検査食
メーカーはグリコ。間食にビスコが入ってた。
物足りないことはなく、意外と平気。検査直前で緊張してたのもあると思う。下剤を3錠飲んで就寝。ちなみに下剤も人生初。
翌朝、トイレに2回。前日の食事が少ないということもあり、結果も少なめで、これだけでいいのかとちょっと不安になった。あとは、病院で残りを出すことに。
受付を済ませ、検査準備=下剤の飲み方の説明を受ける。用意された下剤は1.2リットル。最初の1杯には別の薬を入れ、それを15分くらいかけて飲み、残りを1時間から1時間半かけて飲みきること。そして下剤を飲んだら腸の動きを促す為に歩き回ることが必要といわれる。へー。このとき、階段を使うのはやめて欲しいという注意が加わる。理由は、催した際に階段を踏み外すと危ないからだそうです。そうだね、パニックになるよね。今回の敵は流動性が高いものね。漏らしちゃった上に怪我までしたら大変だと階段禁止を心に誓う。
下剤はまずいとしきりに言われていたのだけど、最初の一杯は安いスポーツドリンクにレモンと塩を足したような味。悪くないと思ったけれど、二杯目以降はスポーツドリンクに塩の味。あー、こりゃまずくはないけど、市販されたらすぐ販売停止になる味だなと思う。粉末のポカリをコントレックスで薄く作って、そこに塩を足したら再現できるかもしれない。
なかなか兆候は現れなかったんだけど、効き始めるとすごかった。トータルで15回。始めのほうは、ジーンズを穿いたままだったんだけど、もたもたしていると命取りになると思い、パジャマ代わりのスウェットに着替える。ワンアクションで臨戦態勢になれることは大変重要。洗浄器付き便座であったのだけど、さすがに回数が重なると穴に負担がかかります。後半はトイレットペーパーの質を見直した方がいいんじゃないのとか考えてた。
あと、検査可能かどうか看護士さんにチェックしてもらうのだけど、大人になってから他人に使用後のトイレを見せるってのは、かなり恥ずかしい。見るほうも大変だと思うけど。
検査時間が近づき、脱水症状防止用の点滴をされる。その後検査用パンツに着替えて、検査室へ。パンツはこんなの。
検査用パンツ
看護士さんがしきりに「穴が空いてるほうがおしり側ですよー!間違えると、ステキなものが丸見えになっちゃいますから気をつけてください!」と男性患者に向けて熱弁をふるっていたのが良く分かる構造です。
検査台に乗って、セッティング。点滴に鎮静剤(サイレース)を入れてもらったら、その後の記憶はほとんどなし。終わりましたと声をかけられて、気がつく。ポリープ3ミリ大があったので切除しましたとの報告。検査時間は15分程度。で、鎮静剤がまだ効いていたのでぼーっとしながら車椅子に乗って病室まで移動。これも初めてだなーと思う。ベッドに横になってしばらくぼーっと。そのうち点滴が切れて、血液が逆流し始めたので、ナースコール。しばらくしてから担当医の回診。簡単に説明を受ける。そんなこんなで、検査の一連は終了。あとは晩ご飯を食べるのみ。
病院食がどれだけまずいか、と思っていたのだけれど、絶食してたのもあり、おいしくいただいてきました。
夕食朝食
(左が夕食で右が朝食。どちらも五分粥
パック牛乳が付いてたので、冷たいだろうと思ってたら温かくてびっくりした。
あと、驚いたことは、夕食を食べ終わったのが7時前で、その2時間後には夕食の残骸が出てきたこと。下剤を飲んだときにも思ったけれど、改めて、人間てのは一本の管なんだなぁと。
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そして、本日結果発表。切除したポリープは悪性じゃないよんということ。あと、なぜ細くなったのかは不明。えー!
構造的には決定的な原因はなかったと(狭くなっているとかただれてもない)。
説明を聞きながら自分の腸内の画像を見ました。医者からもキレイと言われたピンク色。写真が欲しいと言ったらプリントアウトしてもらえました。先に、ディスプレイに表示された画像をデジカメで撮りたいと言ってみたら、それはカルテ開示に関わるからどうのこうのということで、却下。別途費用がかかるのかと思ってたら、それはなかった。と思う。
決して安くはなかったけれど、安心できてよかった。そして、Mさんの奥様に感謝しております。
しかし、細い理由がなー。なんだったんだろうなー。とにかく乳酸菌を摂ろうと思う。ラブヤクルト!
というわけで、皆様もどうぞお体をご自愛ください。
ってこれは、安心したから書ける言葉だよね。

*1:検査には2種類あった。造影検査(バリウムを飲んで形状の異常を見る。負担少なめ)と、内視鏡。造影検査で形がおかしかったら内視鏡…だと二度手間ですよねえってことで内視鏡を選択。