野生

実家には二匹の野良猫がいついており、朝晩エサをもらっている。
二匹の性格は反対で、人懐っこいのと人見知り。
人懐っこい方は、私の姿を見かけると「撫でて」という風に寄ってきて腹まで見せて撫でさせる。
人見知りは、人懐っこい方が撫でまわされて気持ちよさそうにしているのが気になるらしく、近くには寄ってくる。
だけど人見知りでビビりなので撫でようとすると逃げてしまう。
でも、撫でられたいという好奇心が勝ったのか、やっと人見知りが撫でさせてくれるようになった。
滞在中は、その猫たちを撫でまわして、喉を鳴らせるのが日課になっていたのですが。
飼い猫ではないので、日中は家の近所をうろついている二匹。
人見知りのほうが、用水路のある農道で香箱座りをしていた。
そこで休んでいるのかな? と思って見ていたらばっと飛び上がって「何か」を捕まえて食べ始めた。
何を食べているのか気になったけれど、人見知りを脅かして食事を邪魔してはいかんなあ、と思ってとそのままにした。
後で兄が「あの猫、用水路のところでオニヤンマを捕まえて食べている」と教えてくれた。
ああー、なるほど。オニヤンマだったか。
以前、飛んでるセミを捕まえて食べてる猫を見たことがあるけれど、トンボも食べるのか。
兄の話を聞いて、人見知りがいたあたりを見ると、オニヤンマの大きな羽根が数枚きれいに残っていた。
羽根は猫にとってはおいしくないらしい。