寿司は出てこない

仕事で、会議の議事録を作っている。そのため、発言をメモしていくのだけど、その中で文章化する際に困る表現が増えている。

何かというと「にぎる」である。

用例は「例の件については、AさんとBさんの間でにぎっておいてほしい」

「この対応はCさんのにぎりが必要」

発展形として「この事態は部としてグリップしておく」と英語もあった(発言者は部長)。

「にぎる」を使って言いたいことは、把握する・認識する・確認する・主導権を持つ……というのがまぜこぜになった感じを言うときに使う。で、そうすることで不利にならないようにする、という雰囲気もある。

その場では、説得力のある発言に聞こえても、議事録に「にぎる必要がある」とそのまま書くわけにはいかない気がして、「把握する必要がある」などと変換している。

オフィス語というかオトナ語というか……あいまいだけど、なんだか物事を俯瞰して見ている感じのする表現は便利なんだよなと思う次第。

とはいえ。グリップってのはないよなあと思った。